AXC原理|関係が利益を帯びると支配へ反転する原理
人と人との関係には、
近さがある。
信頼がある。
助け合いがある。
紹介がある。
支援がある。
そこに、
利益が生まれることもある。
仕事につながる。
人脈が広がる。
機会が増える。
会社が成長する。
立場が強くなる。
それ自体が、
悪いわけではない。
だが、
関係から得る利益が、
大きくなるほど、
その関係を失うことが、
怖くなる。
批判すれば、
仕事が減るかもしれない。
異論を言えば、
紹介されなくなるかもしれない。
逆らえば、
機会を失うかもしれない。
距離を取れば、
立場が弱くなるかもしれない。
すると、
人は、
少しずつ、
言えなくなる。
本当は、
おかしいと思っている。
本当は、
違うと思っている。
本当は、
止めた方がいいと思っている。
それでも、
関係を守るために、
黙る。
ここで、
近さは、
信頼ではなくなる。
利益によって、
自由を失う関係へ、
変わり始める。
支援する。
近くなる。
利益を得る。
その利益を、
失いたくなくなる。
批判できなくなる。
さらに、
相手へ従う。
その循環が、
強くなるほど、
関係は、
支配構造へ近づく。
支配とは、
命令することだけではない。
相手が、
逆らえない理由を、
持つことでもある。
利益。
地位。
仕事。
人脈。
評価。
次の機会。
それらが、
関係の中に組み込まれた時、
相手は、
命令されなくても、
自分で黙るようになる。
だから、
癒着の怖さは、
便益の交換だけではない。
便益によって、
批判可能性が、
失われることである。
自分の会社を、
大きくしてもらいたい。
自分の立場を、
守りたい。
次の機会を、
失いたくない。
そう思うほど、
相手を、
正しく批判できなくなる。
すると、
関係は、
対等ではなくなる。
近いように見えて、
実際には、
自由を失っている。
だから、
健全な関係には、
批判の自由が必要である。
利益を受けても、
異論を言えること。
支援されても、
間違いを指摘できること。
関係を失う可能性があっても、
必要な時に、
距離を取れること。
それが、
信頼と支配を分ける。
関係が、
利益を帯びることはある。
だが、
その利益によって、
批判の自由まで失った時、
関係は、
支配へ反転する。

まだ応答なし