信頼構造論

信頼構造論⑩|継承としての信頼

人は、
信頼を自分のものだと思っている。

だが本当は違う。

信頼は、
持つものではない。

受け継がれるものである。

親が築いた信頼が、
子へ受け継がれることがある。

地域で積み重ねた信頼が、
次の世代へ受け継がれることがある。

一人の誠実さが、
周囲の希望になることもある。

だから信頼は、
自分のためだけに積み上げるものではない。

その人がいなくなっても、
残り続ける。

言葉として。

文化として。

関係として。

記憶として。

信頼残高は、
本人だけの財産ではない。

未来へ渡される共有財産である。

だから、
目先の利益よりも、
継続を選ぶ。

損得よりも、
誠実さを選ぶ。

信頼とは、
今を得るための技術ではない。

未来へ渡すための責任である。

人は信頼によって生かされる。

そして信頼は、
次の誰かへ受け継がれていく。
それが、
継承としての信頼である。

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