恋愛構造論⑤|愛は所有か
人は、
恋愛をすると、
相手を「自分のもの」だと思い始める。
誰といるのか。
何をしているのか。
自分をどれだけ優先しているのか。
そうして少しずつ、
愛は「確認」へ変わっていく。
もちろん、
不安になる事はある。
失いたくないと思う事もある。
だが、
その恐れが強くなると、
人は相手を固定化し始める。
「恋人ならこうあるべき」
「愛しているなら離れないはず」
「普通はこうする」
そうして、
相手は少しずつ、
“人間”ではなく、
“役割”になっていく。
だが本来、
愛とは所有ではない。
相手を縛る事でも、
管理する事でもない。
本当に愛しているなら、
相手にも、
相手自身の世界がある事を忘れてはいけない。
一人の時間。
友人。
仕事。
孤独。
余白。
それらを失った時、
人は、
「恋愛をしている」のではなく、
「恋愛だけで生きている」状態へ近づいていく。
だが、
人間は、
誰か一人の所有物として生きられるほど、
単純ではない。
愛とは、
相手を閉じ込める事ではなく、
相手が人間のまま存在できるよう、
互いに余白を残し合う事である。
だから、
本当に強い関係とは、
常に繋がっている関係ではない。
離れても、
なお壊れない関係である。

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