AXC原理

AXC原理|支配構造は服従できる人を残しやすい原理

組織には、
秩序が必要である。

同じ方向へ進むために、
一定の統一も必要になる。

だが、
統一が、
強くなりすぎる時、
組織は、
人を選び始める。

自分の意見を、
持つ人。

違和感を、
口にする人。

多数と違っても、
問い続ける人。

自分の良心に従って、
異論を述べる人。

そうした人は、
組織の中で、
扱いにくい存在になる。

空気を乱す。

まとまりを壊す。

協調性がない。

勝手なことを言う。

そう評価されることがある。

一方で、
上に合わせる人。

異論を、
飲み込める人。

決められた方針に、
疑問を持っても、
従える人。

自分の判断より、
組織の判断を優先できる人。

そうした人は、
扱いやすい。

問題を起こさない。

忠実である。

協調的である。

そう評価されやすい。

ここで、
組織の選抜が始まる。

信念を持つ人ほど、
摩擦が増える。

良心に従う人ほど、
葛藤が増える。

自分で考える人ほど、
統一との間に、
緊張が生まれる。

そして、
その緊張に耐えられず、
離れる人がいる。

排除される人がいる。

黙る人がいる。

信念を、
曲げる人がいる。

反対に、
服従できる人ほど、
組織の中で、
生き残りやすくなる。

これは、
服従する人の人格が、
必ず悪いという意味ではない。

組織の方が、
服従する行動を、
報酬していることがある。

従えば、
役職が得られる。

従えば、
関係を守れる。

従えば、

敵を作らずに済む。

従えば、
次の機会を失わずに済む。

すると、
人は、
少しずつ学ぶ。

考えるより、
合わせた方が安全だと。

疑うより、
従った方が得だと。

異論を言うより、
黙った方が残れると。

その学習が、
繰り返される時、
組織は、
人を変えるだけではない。

残る人の種類まで、
変えていく。

やがて、
組織の中には、
何も言わない人が、
増える。

違和感を持っていても、
従う人が増える。

役職や評価を、
失いたくない人が増える。

修正する人より、
波風を立てない人が、
残りやすくなる。

そして、
ここから、
もう一つの循環が始まる。

残った人たちは、
自分たちが、
生き残ってきたやり方を、
次の人にも求める。

上に逆らわないこと。

空気を乱さないこと。

決まったことに、
従うこと。

余計なことを、
言わないこと。

そうした振る舞いが、
その組織の、
当たり前になる。

つまり、
支配構造は、
服従できる人を、
残しやすくする。

そして、
残った人たちが、
その支配構造を、
維持する。

ここで、
構造は、
自己再生産を始める。

何も言わない人が、
残る。

異論が減る。

修正が起きなくなる。

修正が起きないから、
支配構造が残る。

支配構造が残るから、
さらに、
何も言わない人が、
残りやすくなる。

その循環の中で、
組織は、
まとまって見える。

だが、
その統一は、
信頼による統一とは限らない。

修正力を失った、
服従による統一かもしれない。

本来なら、
組織を修正できる人ほど、
必要である。

だが、
支配構造の強い組織では、
修正できる人ほど、
邪魔になる。

そして、
修正しない人ほど、
残りやすくなる。

その結果、
組織は、
忠実な人を増やしながら、
自分を修正する力を、
失っていく。

だから、
組織を見る時、
誰が上にいるかだけを、
見てはいけない。

どんな人が、
残りやすいのかを見る。

どんな人が、
離れていくのかを見る。

異論を言った人が、
どう扱われるのかを見る。

信念を曲げずに、
残れるのかを見る。

そこに、
その組織の本当の性質が、
現れる。

支配構造は、
服従を命じるだけではない。

服従できる人を、
残しやすくする。

そして、
残った人たちによって、
自らを、
再生産する。

その時、
組織は、
人を従わせる構造から、
従う人によって、
支配を維持する構造へ、
変わっていく。

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