AXC原理

AXC原理|属人性が支配へ反転する原理

属人性は、
悪ではない。

その人にしかない、
経験がある。

判断がある。

技術がある。

感覚がある。

温度がある。

信頼がある。

それらは、
人間に宿る。

だから、
属人性そのものを、
消す必要はない。

だが、
属人性には、
反転がある。

自分にしか、
できない。

自分にしか、
分からない。

自分がいなければ、
回らない。

そうした状態が、
続くと、
その人の中に、
優位性が生まれることがある。

自分の方が、
分かっている。

自分の方が、
できる。

自分の方が、
正しい。

やがて、
違いが、
序列へ変わる。

教える側と、
教わる側。

分かる側と、
分からない側。

決める側と、
従う側。

その位置が、
固定されていく。

属人性が、
役割であるうちは、
強みになる。

だが、
属人性が、
序列として使われた時、
支配へ近づく。

自分だけが、
知っている。

自分だけが、
判断できる。

だから、
自分に従え。

そうなれば、
周囲は、
少しずつ、
本音を言わなくなる。

分からないことを、
聞けなくなる。

違う意見を、
出しにくくなる。

間違いを、
指摘できなくなる。

そして、
その人自身も、
現実を失っていく。

属人性が強くなるほど、
本人の負担も、
大きくなる。

全部、
自分がやる。

全部、
自分が決める。

全部、
自分が背負う。

人は、
育たない。

任せられない。

離れられない。

そうして、
優位性と負担が、
同時に増えていく。

本来、
人にしか宿らないものは、
あっていい。

だが、
その人にしか、
残らないものにしてはいけない。

判断の理由を、
渡す。

考え方を、
渡す。

失敗も、
渡す。

他者が、
自分とは違うやり方で、
できる余白を残す。

そして、
自分がいなくても、
回るようにする。

属人性を、
守るとは、
人を特別扱いすることではない。

その人の強みを、
役割として生かしながら、
他者の自由と、
対等性を、
失わないことである。

本音が、
言える。

違うと言える。

教えてと言える。

分からないと言える。

自分より、
上手な人が現れても、
脅威にしない。

そこに、
信頼が生まれる。

属人性は、
役割として持てば、
強みになる。

序列として持てば、
支配になる。

だから、
強い組織とは、
誰か一人に、
依存する組織ではない。

人にしか宿らないものを、
大切にしながら、
誰か一人を、
上に固定しない組織である。

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